バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

YOJ女子ダブルス決勝の感想

昨日、ヨネックスオープンジャパンの試合をテレビ観戦したので、気がついた内容を掲載します。
対象選手は、女子ダブルス決勝の内藤・松尾選手です。

 

<内藤・松尾選手の長所>

■内藤選手は長身でサウスポーからの強烈なスマッシュは相手に脅威を与えていた。バックハ
 ンドのやや高い打点で打つ時、ともすると後方へ高く上げることが一般的だが緩い球でも角度を
 意識して落としてチャンスを演出していた。

■松尾選手は前衛での読みの良さが光る。ラリー中ネットへ返球して攻撃へ転換することが出
来る選手である。また、スマッシュレシーブが手堅い。

 

<内藤・松尾選手が修正すべき点と疑問点>

■内藤・松尾選手共にロビングを打つとバックバウンダリーラインを越したアウトが多くあった。
解説者は風があると言っていたが相手選手は特に目立ったアウトがなかったので果たしてそう
なのだろうか? それとも技術的な問題なのだろうか? 相手の速いスマッシュを恐れてバック
ラインギリギリを狙いアウトを重ねたのだろうか?

 

■内藤選手がスマッシュレシーブで後方まで高く返球する以外は、体が横に少し流れて打つの
でエラーが多く発生していた。また、顔付近にくるドライブやスマッシュは顔をラケットに近づけて
打つのでエラーが発生していた。

エラーする理由:レシーブするためには「目」でシャトルを捕えるが、レシーブする瞬間に体が横
に流れるため視線も急に横に動きシャトルをとらえる感覚がズレるためエラーするのだ。

 

■内藤選手が後衛、松尾選手が前衛で、内藤選手のところに高く上がってスマッシュを打とうと
する際、松尾選手も一緒になって少し後方へ移動し内藤選手がスマッシュを打とうとするとネット
前に移動する。無駄な動きのように見えるが、リズムを作るためにそうしているのだろうか? 

 

■2名共後方まで高いロビングを打つ際、足の着地とほぼ同時にスウィングするので長短のコン
トロールに難がある。足を着地した後に少し間をおいてロビングを打てば速く元のポジションに
戻れるが、足の着地と同時にロビングを打つと戻りが遅くなり、次の速い攻めに対して対応が遅
れる。

もう少し詳しく説明すると、プッシュやネット前で高い打点でとらえ後方へ低く速いロビングを打つ
場合は、ネットに飛び込んだり、速いタッチが求められる。しかし、膝付近の打点で十分な体勢で
ロビングを打つ際は、相手選手の体勢が崩れていないため急いでロビングを上げる必要はない
のだ。
それよりは、足を着地し十分に間を置いてロビングを打つと相手は一旦足を止める必要が
ある。足を止めると動き始めるのに時間がかかるしエネルギーを必要とする。自転車に乗ってい
て赤信号で止まると動き始めが遅くなるしペダルを漕ぐのにエネルギーを必要とするのと同じで
ある。

何回か間をおいてロビングを打たれると相手にとっては「打たされている」という感覚になる。

以上

 

日本のトップレベルの選手を題材にして説明したが、ジュニア選手や一般の選手も考えは一緒な
ので是非参考としてもらえば幸いである。

内藤選手、松尾選手の今後の活躍を期待しています。

 

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  1. 2012/09/24(月) 23:00:00|
  2. 戦法
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練習中は声を出せ!?

強くなることを目的にしているチームで練習中に「声を出せ!」と言って怒る指導者がいますが、
どうなのでしょうか? という質問がきましたので質問者とのやり取りを掲載します。

飯野:「ファイト!」「 頑張れ!」などと声を出すことによって練習中の雰囲気を盛り上げること
が狙いだと思います。恐らくその指導者は選手のやる気を余り感じていないため、そのような発
言があったのでしょう?!

質問者(以下Qという):声を出すことに関して飯野さんはどう考えていますか?

飯野:個人的には、選手に対して強制的に声を出させることは反対です。

なぜなら選手の立場に立った場合、集中して練習が出来ないからです。

特にシャトルを打ち合う練習やノック練習、技術練習では顕著です。

Q:シャトルを打ち合う以外ではどうですか?  
 

飯野:トレーニングで順番を待っている時間などで声を出すことには抵抗はありません。また、選
手自ら自然発生的に声を出すことを否定している訳ではありませんので補足させてください。  
 

Q:上級生やレベルの高い選手がコートに入っていて周りで下級生が声を出すことなどはどうで
しょうか?  
 

飯野:声を出すということ以前に、私でしたら見ているよりは別の場所でトレーニングをするよう指
示します。コートの周りで練習を見ることでバドミントンを理解させるという目的でしたら強い選手の
試合のビデオを見せた方がいいでしょう!

練習中に声は途絶えないのですか?      
   

Q:大きい声で途絶えません。

飯野:それでは指導者から選手へのアドバイスは出来ないのではないでしょうか?

Q:アドバイスは練習が終わってから行っているようですが・・・?。

飯野:その瞬間にアドバイスしないと意識が薄くなりますね。

Q:雰囲気を盛り上げるにはどうしたらいいのでしょうか?

飯野:練習前のウォーミングアップや終盤のストレッチの時間に好きな音楽を流すことなどは効果
があると思います。
一番重要なことは、選手が集中して練習しているかどうかです。声を出させる
目的は、集中して練習に取り組ませたいという願いの裏返しだと思います。だとしたら選手に練習
とトレーニングの目的や狙いを教育すればいいわけです。

Q:強くなるため、うまくなるための方法論を教えるということですね?

飯野:その通りです。初・中級レベルの選手は、選手自身が強くなるため、うまくなるための方法論
を自ら模索し確立するのは不可能だと言っていいでしょう。

Q:強くなるため、うまくなるための方法を理解していれば外的な刺激(声)がなくとも自ら一生懸命
に取り組むということですね?

飯野:その通りです。

Q;指導者は選手に声を出させるという行為だけにとらわれてはいけないのですね!

飯野:その通りです。

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  1. 2012/09/22(土) 21:26:07|
  2. 未分類
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デジカメの思い出

新しいデジタルカメラを購入した。SONYサイバーショットRX100という製品である。

デジタルカメラはこれで3台目の購入であるが、デジカメというと初代デジカメの思い出
は忘れることがでない。

 

2000年に日本バドミントン協会遠井専務理事(前専務理事)から、バドミントン教本基本編
を出版するの
「バドミントンの技術を出来る限り詳しくわかりやすく書いて欲しい」・「出
版は1年後」というミッションが出た。

受諾した後、本文の表現方法をいろいろと模索した。

文章表現は、「こんなふうに打つんだ」「あんな感じで振ってみよう」では、読者はさっぱり
理解できない。と考え、少し難しいかもしれないがバイオメカニクスで使う文言を取り入れ
た。

次に、体の動かし方、ラケットスウィング、腕や指の動かしたかを表現する必要がある。
まず写真で表現することを思いついたが背景が一緒に映るので分かりづらく、動きを表
現するのが困難であると考え除外した。 
 
写真撮影したものをパソコンを使って線を描けばいいのではないか? と考え、それが
出来るソフトと機器を買ってきてテストしたが、膨大な時間がかかることが分かり1年間で
は完成することができないことからあきらめた。 
 
写真で撮ったものをプロのイラストレーターに依頼し何枚か作成してもらったが、気にな
る部分が省略してあったり長さが微妙に違ったりしてイメージが異なるため断念した。

困ってバドミントン仲間に相談したら写真を撮ったものをパソコンソフトの
Adobe illastrator
(イラストレーター)で描くことが可能だということになったので、その作業を依頼すること
にした。

 

写真撮影がまた大変であった。普通のカメラで写すと失敗作も現像しなければならないた
め、コスト削減の意味でデジタルカメラを購入して撮影することにした。カメラマンは家内
の裕子で被写体は私自身とした
(顔を描く予定がなかったので問題ないと考えた)

当時のデジカメは1回シャッターを切ると20秒以上待たないと次のシャッターを切ること
ができない。腕や指を動かす場面を撮影する時は、状態を維持するのに大変である。

更に困ったことが発生した。30枚ほど撮影すると電池切れで、それ以上撮影ができない
のである。予備の電池を準備して撮影に当たるしかなかった。

撮影したら、ベストの映像を選択して印刷、illastratorで描いてもらう友人に細かな部分を
説明して依頼。ある程度出来上がったら細かな修正を指示して完成となる。


■新デジカメと完成したイラストの一部
カメラとイラスト 041

現代のデジカメは高速シャッター、ハイスピード撮影、長時間の撮影まで出来る。約10年
間でこの進化には驚かされるばかりだ。


それに比べると、あの時の苦労はなんだったのか? 
でも楽しい貴重な思い出としていつまでも心に残っている。

 

並行して文章作成が続き、出版までの1年間で休日がほとんどなかったことを記憶してい
る。その後、教本応用編、教本
DVD制作、教本QAと続き・・・。


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  1. 2012/09/16(日) 15:18:15|
  2. 愛用品
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固定観念

固定観念:いつも頭から離れないで、その人の思考を拘束するような考え。

 

高校3年生のA君は県大会を勝ち抜きインターハイに出場することが決まった。高校生レベル
では全国の上位に入れるほどの選手である。

A君のお母さんはA君を愛情いっぱいに育て大会には必ず応援に行く熱心さであった。A君の
ライバルとなる選手のチェックは念入りにしており、専門誌は欠かさず読んでいる。当然インタ
ーハイでは
A君が上位に進出することを期待している。

 

インターハイ個人戦シングルス1回戦でA君は優勝候補のM選手と対戦することが決まった。

その後、お母さんは、事ある毎にだれかれともなくA君の前でM選手の実力の高さを述べ、A
が試合でどうやっても
M選手に勝てそうもないことを発言する日々が続いた。

インターハイの試合結果は想像がつくと思うが、A君の惨敗に終わった。2人の間の実力に大き
な差はなかったが、実力以上の大差であった。

 

A君は、A君が最も信頼していたお母さんがM選手を高く評価しているのを何度も聞き、M選手に
どうやっても勝てないのだという先入観が固まったのだ。

お母さんは、A君に奮起を促したのだろうか?

M選手をほめる専門誌の記事を読むことでM選手はA君より強いという固定観念が出来上がり、
A君が負けてもいいように前もって負ける言い訳を周囲の人達に話したのだろうか? 

 

実力が拮抗していただけに悲しい話である。

その後、A君は敗戦にもめげず立ち直り、名門大学へ進学して活躍したのが救いであった。


この話から教訓になることは、
試合前に対戦相手の情報は必要であるが、対戦相手が応援する選手より強いという固定観念
を応援する選手とその関係者に懐かしてはならない。と言える。

また、試合前はナーバスになっているので更に注意が必要である。

 

私達は試合前、対戦する相手と自分の強弱を比較して考えることが多い。自分より強いと思い
込んで対戦するとそうでもないことがあり、また、簡単に勝てると思って試合をすると苦戦するこ
とも多い。自分の実力を発揮するということだけを試合に求めるなら対戦相手の強弱に関する
固定観念はないほうがいいのだろう!


対戦相手のプレーの特徴を把握し、場面毎の対処法をイメージして試合に臨みたい。

 

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  1. 2012/09/08(土) 10:32:27|
  2. メンタル
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コーチングセミナー終了報告ーその2

コーチングセミナーサマーキャンプを受講して頂きました選手、指導者、保護者に対して匿名で
アンケートを取りましたので主な内容をお伝えします。

 

■廣田講師の「ストレッチングの方法」

 ・静的ストレッチングと動的ストレッチングの1つ1つに根拠があるので説明に対して素直に感動
    し、今までの方法を振り返り反省しっぱなしでした。(選手)

■廣田講師の「コーディネーショントレーニグでスピード向上」

 ・自分のクラブの子供達には、このようなスピード能力向上のトレーニングが必要だと思った。戻
ってから実際の練習に取り入れたい。(指導者)

■飯野裕子講師の「ロビングで攻撃する」

 ・サマーキャンプ前は低いロビングで攻撃することが出来なかったが、今回のキャンプで出来るよ
うになった。丁寧な説明で分かりやすかった。(選手)

■飯野裕子講師の「ダブルスのローテーション練習」

 ・前衛、後衛と分業しながら二人がうまく動きながら攻め続ける方法は大変いい練習だと思った。
私が目指すところです。

■飯野佳孝講師の「ハイスピードカメラによる技術分析」

 ・スローモーションで自分のスマッシュを見て他の選手と比べたら改善点がよくわかった。その後、
アドバイスをもらった点を意識して行ったら自分でもびっくりするほどよくなった。(選手)

■飯野佳孝講師の「ネット際の技術」

 ・バドミントン教本や教本DVDを見て子供達に指導していました。細かいところが分からなかった
のですが、今回選手を指導している内容を見て理解できました。(指導者)

 

◎セミナーに対する意見

 ・毎回参加する度に今までの練習・トレーニングの再確認が出来るし、指導に当たっての注意点
などを新発見できるので毎回勉強になります。(指導者)

 ・新しく学んだことが多く目からウロコです。講師の先生が指導した後、各コートに分かれてスタッ
フから細かな指示が出ますが、スタッフは指導内容を十分理解してるのでスムーズに行うこと
ができました。(指導者) 

 ・大学をほぼ貸切状態で使用でき、集中して講習を受けることができました。次回も参加します。(保護者)

 

  親子で四国から参加されました

 親子で参加

■2日間非常に熱心に取り組みました

熱心な受講 

★次回は、来年3月の春休み期間中に開催するよう準備中です。お楽しみに!

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  1. 2012/09/01(土) 20:29:32|
  2. セミナー/講習会
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プロフィール

Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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