バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

good スマッシュ3連発

小・中学生の選手3名が十分な体勢でスマッシュを打っているフォームを正面から見てみ
ましょう! 見習うべき点が多くあります。
ハイスピードカメラで撮影しましたので、最初ノーマルスピードで映し出された後、スローモ
ーションに変わります。

◆A選手中学2年生


◆E選手中学1年生


◆H選手小学6年生


<スマッシュフォームの解説>
◆見習うべき点
1.各部位でスウィングするための動力源である運動エネルギーを発生させ、鎖のように
     連なり少しずつ遅れながら運動エネルギーを増大させてラケットをスウィングしています。
  このことを「運動連鎖:キネティックチェイン」といい、スマッシュフォームを見る際の一番
  のポイントです。それでは各部位で運動エネルギーを発生させ、少しずつ遅れて動作を
  発現している点を見て下さい。

a. 右利きの選手は右足、左利きの選手は左足に体重をかけて地面を強く蹴った反動で少
  し飛び上がっています。空中で両足を入れ替えるためです。

b. 空中で両足を入れ替えて骨盤を半身の状態から正面に向く動作を行っています。

c. bの動作から少し遅れて上半身は半身の状態から正面を向く捻転を行っています。骨盤
  の捻りがあるから上半身の捻転を強めることができます。上半身を捻転することで腕
  を加速することができます。

d. 利き腕の肘は下げた状態からスウィングを開始しています。肩関節可動範囲を十分使
    ってラケットをスウィングするためです。肘を後方から前方に押し出し、遅れて手、さ
    らに遅れてラケットをスウィングさせています。
    低い軌道のシャトルが飛んできた場合は、テイクバックに必要な時間が短いため肘を上
    げた状態からスウィングを開始します。

e. ラケットを振り切っています。利き腕(右腕の場合)の手が左の腰部分に行くようにしま
  しょう。

以上の各部位の動作で運動連鎖を完成させていることがビデオで見ることができます。

2.インパクト前後で利き腕のスウィングを速めるため上半身を傾斜しています。逆に利
  き腕を耳につけるようにしてスウィングすると速くラケットを振ることができなくなります。
  利き腕を耳に近づけてスウィングすると、腕をスウィングするための主働筋である大
  胸筋と広背筋が引き伸ばされるため大きな力を発揮することが出来なくなるからです。
  筋肉は大きく引き伸ばされたり、極端に短くなった場合は、発揮する力が減少します。
  程よい長さの時に最大の力を発揮することができます。(別の言い方をすると最大スピ
  ードでラケットをスウィングすることができます)
    *主働筋:その動作の中心になる筋肉

体幹を傾斜 
腕を耳につける悪い例 

スマッシュを速くするためには上記の1と2の内容が実施されていることが重要です。
3名の選手はうまく出来ていますね!

さらに欲をいうと以下の内容を改善するともっと良くなるでしょう!
◆改善すべき点
   利き腕の反対の腕をもっとダイナミックに動かす。
  野球のピッチャーがボールを投げる時、利き腕(右腕とする)の反対の腕(左腕とする)
   をダイナミックに動かすことに見ることができます。左腕をダイナミックに動かした反
   作用で右腕のスウィングを速めています。これは体のバランスを保ち、力を効率よく発
   揮するために必要な動作です。
   また、ラケットをスウィングした反作用で左腕は、スウィングした方向とは逆方向に行く
   のが自然な動作となります。
   両足も同様に前後に大きく開いたり、左右に開いたりします。全力でスマッシュを打っ
   た後、ネット前に移動するのが少し遅くなるのはこれが原因です。

A選手(サウスポー選手):右手の使い方はうまく出来ています。
E選手(サウスポー選手):ラケットをスウィングした反作用で右手は、スウィングした方
          向とは逆方向に行くことを意識して練習しましょう。少し中途半端です。 

腕の加速による反作用  

H選手(右利き選手):左手をもっとダイナミックに動かす練習をしましょう。 

注>十分な体勢で全速のスマッシュを打った場合は上記の各動作になるが、体勢が不十
   分であったり、飛びついて打つ場合などは必ずしも同一ではありません。

  
<コメント>
小学生と中学生のスマッシュの速さには限界があります。体格と各部位の筋パワーが成人
に比べ劣っているためです。筋パワーとは、筋力とスピードで瞬間的に強い力を発揮する
能力をいいます。筋力があり、その筋力を速く動かす能力と言っていいでしょう。スマッ
シュフォームが理想的でも筋力とそれを速く動かす筋パワーの獲得が小・中学生では難し
いのです。
しかし、小・中学生の時に理想的なフォームを身につけておくと、将来、筋力や筋パワー
のトレーニングを継続的に実施すれば非常に速いスマッシュを打つことが可能になります。


にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

--------------------------------------------------------------------------------
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを
開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。iino@quartz.ocn.ne.jp
スポンサーサイト

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/28(土) 08:00:00|
  2. 技術
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

山口茜選手の試合の感想

ジャパンオープン女子シングルス決勝を見ましたので山口茜選手の試合の感想を述べます。
今まで山口選手の話題は、各方面から聞いていましたが、実際の試合を見るのは今回が初
めてでした。
また朝のワイドショーでも試合結果を取り上げていたので興味深く見ることができました。
山口選手は、平日は2時間の練習で、土・日は市の強化練習会で男子選手のスパーリング
パートナーと練習しているようです。スパーリングパートナーは総勢20名ほどおり、その人達
と練習することで戦法や技術のレパートリーが増えた。と指導者の方が言っておりました。
具体的な練習やトレーニング方法は不明です。

◆山口選手の長所を見てみましょう!
1. ショットを打つ時にリラックスして打つためストロークが安定している 

   多くの女子選手は、対戦相手のロングハイサービスに対して、落下地点で足踏みをした
  後に打ちますが、山口選手は、踏みをしないで打っています。
  シャトルの落下地点に入り右足に体重をかけて踏み切り、両足を空中で入れ替えていま
  す。
  打つ前に足踏みをしてから打つとなぜいけないのでしょうか?
  足踏みをすると体が上下動するため力みが発生します。力みは全身に伝わるためショット
  のコントロールが不安定になりやすくなります。
  また、右足に体重をかけて踏み切ることが出来なくなるため、力強いショットを打つことが
  出来なくなります。
  男子のトップレベルの選手で足踏みした後で打つ選手を見たことがありません。男子選手
  にできて女子選手に出来ないことはありません。ジュニア期における指導の弊害であれば
  今すぐ訂正すべきです。

2. 筋力がある
  高校1年生の山口選手は、下肢、体幹、上肢と全身の筋力があります。力強いスマッシュが
  打てる、フォア奥へジャンプしてスマッシュが打てる、ネット前で右足を大きく出しても安定感  
  がある、フットワークの移動時に体がブレないことなどから筋力があることが分かります。
  一般的には高校生位の時期から筋力が著しく発達するため、その時期に最大筋力向上の
  トレーニングを開始します。しかし、既にバドミントン競技のトップレベルで必要な筋力は備わ
  っているようです。先天的なものなのかトレーニングで向上したのかは不明です。
  バドミントン競技の動作は筋活動そのものです。床を蹴る、ネット前やサイドで右足を出して
  右足を固定する、ネット前やレシーブ時に体幹を素早く下す・上げる、ジャンプする、スマッシュ
  を打つ際などはほぼ全身の主要筋肉を使います。
  バドミントン競技は、走ることをイメージしている方が多いと思いますが、ダイナミックな全身
  の筋活動そのものと考えてもいいでしょう。

3. フットワーク時の方向転換が速い
  コートのコーナーで打った後、ホームポジション付近に戻り、次のエリアに移動するときの方向
  転換が非常に速いと思います。方向転換する時は、相手が打つタイミングに合わせて床を強く
  蹴って次の方向へ素早く移動しています。筋力があることも方向転換の速さに大きく寄与してい
  ます。
  また、フットワークにリズムがあります。
  動き始めは、両足を肩幅位に開いておき、相手が打つ時に合わせて両足を蹴って両足を少し
  ワイドに開いて移動開始します。この点も見習った方がいいでしょう!

4.得意なショット
  
バック奥から打つストレートのドロップが最大の特徴です。同じくバック奥からのスマッシュとク
  ロス方向へ打つカット、スマッシュに威力があります。

◆課題
 今回の試合は、山口選手の良いところが多く出ていたこともあり、大きな課題を見つけることは
  出来ませんでした。技術も多彩です。強いていうならばラリーに変化をつけるためクロスネット
  を使えるようになるといいでしょう!
  現在はそれほど身長がある方ではないため、対戦相手にコート四隅を正確に攻められて長
  時間の試合になった場合にどう対応するのか見てみたいものです。

山口茜選手の今後の活躍を期待します。

にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ご連絡」
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを開き
   「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、以下の
   メールアドレスに問い合わせして下さい。質問も⇒ iino@quartz.ocn.ne.jp 

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/23(月) 14:08:38|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ランニングをやり過ぎると!

小学生を指導しているR氏から以下の相談がありましたのでブログで公開します。

 

R氏:指導しているM選手は、スピンネットを練習でできるようになりましたが、
      いざ試合になると使えません。このままスピンネットを練習していても意
      味があるのでしょうか?

 

飯野:小学生の試合をイメージしてください。

      M選手が打ったカットやドロップを対戦相手は、ネット際へ返球できるの
      でしょうか?

 

R氏:ネット前には返球しますが、ネット際へ返球できる選手はほとんどいませ
      ん。技術レベルが低いのでしょうね。

 

飯野:逆にM選手がネット際へ返球した球を相手選手は、ネット際へ打つことが
      できますか?

 

R氏:コントロールが悪いのでネット際へ返球できる選手は、極わずかです。

 

飯野:そうするとスピンネットを使う場面がなかなかないのですね?

 

R氏:そうなりますね。

 

飯野:それでは、M選手の将来のことをイメージしてみましょう!

      M選手は中学生になりました。対戦相手はレベルの高い選手が多くいます。
      M選手をネット際まで走らせるために対戦相手はネット際への返球やネッ
      ト際の攻防が多くなります。ここで優位に立つことが試合で勝つための条
      件になると言ってもいいでしょう。

 

R氏:ネット際で優位になるための技術の1つがスピンネットということですね?

 

飯野;そうです。

 

R氏:中学生になってからスピンネットを練習してもいいのではないでしょうか?

 

飯野:小学生は、神経系が最も発達する時期です。小学生でも、出来る限り早い
      時期にいろいろな技術を練習した方が習得は早くなります。

 

R氏:将来のためにスピンネットの練習が必要だということが分かりました。

 

飯野:スピンネットに限らず、クロスネット、ハイバックの各ショットなども
      習得しておくと選手の将来の武器になります。

 

R氏:分かりました。それでは、もう一つ質問させてください。小学生の県の練習
      会で必ず40分間のランニングを実施します。当たり前のように行っていま
      すが、最近疑問に思っています。

 

飯野:ランニングは、バドミントンのスタミナ養成には直結しないことは、ブログ
 
   記事の「ランニング神話から目覚めよ!」で説明しました。

      一方、小学生はいろいろな運動を行い、オールラウンドな体力づくりを行う
      ことも重要です。その一環としてのランニングでしたらいいと思います。し
      かし、各チームの選手が集まる練習会で、わざわざ40分もランニングを行
      う目的が分かりません。

      各チームの選手が集まるなら、ここでしか出来ないものを行うべきです。例
      えば教育的なものです。

 

R氏:技術の習得やいろいろなトレーニングの目的と方法の説明などですか?

 

飯野:そうです。練習会が終わってから各チームで実施できる有用な内容を指導す
      べきです。

      しかし、一番の問題は、ランニングが最重要なトレーニングだと誤解させる
      可能性があることです。バドミントンはスピードとパワーを必要とするスポ
      ーツですが、ランニングなど運動強度が比較的低い持久的トレーニングを
      やり過ぎると筋線維が変わり(FG線維⇒FOG線維)、スピードを発揮する
    能力が低下することが分かっています。
もちろん個人差があり、どの位ま
      でがやり過ぎなのかという判断基準は難しいと思います。

      重要な試合前に何十分もランニングを実施している選手を見ると他にやるべ
      きことがあるのに・・・。と残念に思います。普段からランニングを非常に
      多く実施しているのでしょう!

    *筋線維:筋肉を構成する線維状の細胞、直径0.02~0.1mm、長さは1.0mm~
    5.0cm。速筋繊維(FG線維FOG線維)と遅筋線維(SO線維)に分類される。

R氏:ランニングを実施するなら、短いダッシュや中距離走の方がいいですね?

 

飯野:バドミントンのトレーニングでしたら、そちらの方が勿論いいでしょう!

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「ご連絡」

◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tube
 
を開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

 

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
 以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。質問も⇒
iino@quartz.ocn.ne.jp 

 

にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/21(土) 08:00:00|
  2. 方針
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

桃田選手試合の感想

Adidas CHINA MASTERS のシングルス準々決勝桃田選手対 Jorgensen選手(デンマーク)の
試合をYou Tube のチャンネスbwfで見ることができたので個人的な感想を述べたいと思います。 
桃田選手は以前、NHKスポーツ教室のモデルとして出演してもらったこともあり、応援せずには
いられない選手です。

◆桃田選手試合


試合は人によっていろいろな角度から見ると思いますが、今回は桃田選手の技術、戦法、
体力にスポットを当てました。

<技術>
1. ネットプレーが非常に秀でています。ネット際で間をおいてネットへ返球したり、クロスネ
  ットを簡単に且つ正確に打つことができます。ネット際のスピンネット、クロスネット、タイ
  ミングを遅らせたネットショット、ロビングでラリーを優位に展開することができる選手です。

2. オーバーヘッドストロークでは、ウエスタングリップに近い握り方をしているのでストレー
  トと左方向(桃田選手から見て左方向)へのスマッシュやカットはコントロールやスピード
  がありますが、右方向へ打つスマッシュやカットは若干コントロールに難があるようです。
  (桃田選手のフォア奥から対戦相手右利き選手のバックサイドのクロス方向へ打つショット)

3. 改善が必要なのはフォアサイドのスマッシュレシーブです。1ゲーム目の序盤から中盤
  にかけてフォアサイドにスマッシュを打たれ何回かエラーしました。
  ラケットを並進運動でレシーブするため長めに伸びたり、ネットに引っかけたり、チャンス
  球になる確率が多いようです。ラケット面に垂直にシャトルを当てるとシャトルのコントロ
  ールが悪くなることは、選手ならピンとくるはずです。また、ノックでコルク及び羽根の側
  面を当てるとコントロールが良くなることは、ブログのノック技術の解説でも再三述べて
  います。さらに、ロングハイサービスに対してオーバーヘッドストロークを打つ際も、シャト
  ルのコルクと羽根の側面を同時に打っており、その結果シャトルのコントロールが向上
  することは実感できていると思います。
  ダブルスでドライブの打ち合いでシャトルが正確にラケット面に当たっているにも関わら
  ずネットに引っかけたりするのは、シャトルがラケット面に垂直に近い方向で当たり並進
  運動で打っているためです。

 ◆シャトルがラケット面に垂直に当たり並進運動をするとコントロールが悪くなる
シャトルがラケット面に垂直に当たる
 
 
  それでは、フォアサイドのスマッシュレシーブはどうしたらいいのでしょうか?
  ラケットを前方へ出しながら前腕を少しの角度だけ回内します。ラケットを前方へ押しな
  がらストロークの長い軌道のなかで少しの角度でゆっくり前腕回内するとシャトルの進行
  方向に向かって回転が加わり正確性が増します。

 ◆シャトルの進行方向に対して横回転が生じる
シャトル進行方向に横回転 

  相手スマッシュのスピードが増すに従い、ラケットを前方へ押す動作から少しずつ横方
  向へ動かす動作に変わってゆきます。前腕回内運動は同様に行います。
  サウスポーの選手は、フォアハンドのレシーブでは前腕回内運動を行いますが、バッ
  クハンドのレシーブでは、前腕回外運動をおこないます。
  打点が低い場合は、肩関節を支点にして腕とラケットを上方向に上げて飛距離を伸ば
  します。
  一番悪い例は、ラケットの反動動作を使って一度後方へ引いた反動で打つことです。
  シャトルを弾いて打つためシャトルをコントロールすることができません。インパクトする
  であろう打点の最短距離からラケットを起動開始し、ゆっくりラケットをスウィングします。
  飛距離を出すには、フォロースルーで飛ばしましょう。

<戦法>
1. ファイナルでは、相手選手がコート後方へ打ったショットに対してネットへ必ずと言って
  いいほど返球していました。そこで相手選手はネットへの返球に的を絞りネット前に詰
  めていました。時にはハイクリアーを打って相手選手をコート後方まで動かすことも必要
  です。

2. 桃田選手のネット前からのロビングが相手選手にとっては低いため、フォア奥へ飛び
  ついてカウンターを打たれたり、足を動かさずに返球されることが多くありました。
  相手コート後方へ高いロビングを打つと入り込まれてスマッシュを打たれるのが怖いた
  め低いロビングを多く打っていったのでしょうか? 一度聞いてみたいですね。

<体力的側面>
1. 2ゲーム目で桃田選手が17点を取った当たりから移動スピードが遅くなり足の動きが
  少なくなってきました。それと同時に集中力も切れてきました。完全なスタミナ不足です。
  原因として考えられるのは、①普段の練習よりラリー数が多くなった ②普段より移動
  スピードが速くなった、ことを断続的に繰り返すことで乳酸が大量に生成され、自身の容
  量を超えたため動きがスローダウンしたのかもしれません。
  もう一つはバドミントンのエネルギー源である糖(グリコーゲン・グリコース)の枯渇が
  考えられます。ガス欠状態になるわけですから動きが極端にスローになります。
  脳が働くためのエネルギー源は、糖になるので枯渇することで集中力もなくなります。

2. スマッシュのスピードが世界の一流選手の比べやや劣ることや、瞬間的に大きなパワ
  ーを発揮する能力が不足しています。パワーアップのためには、筋パワーのトレーニ
  ングが不可欠です。比較的軽い負荷の重量を速いスピードで動かすトレーニングです。
  筋パワーとは、筋力×スピードですので、ベースになる筋力の向上も当然必要です。
  トレーニング方法は最大筋力向上のトレーニングになります。最大筋力向上のトレー
  ニングと筋パワーのトレーニングを今以上に実施する必要があります。
  最大筋力向上のトレーニングと筋パワーのトレーニングを継続的に実施することは、ス
  タミナ向上にも大きなプラスになります。

3. ジャンプ力も、もう少し向上させたいですね。ジャンプ力を向上させるためにはジャ ン
  プトレーニングを実施すればよいのです。①高い台から飛び降りて、その反動で大き
  くジャンプする ②高いバーを幾つか並べ連続ジャンプする、等のプライオメトリックト
  レーニングがいいでしょう。上記2のトレーニングと並行して実施してゆくと課題の解
  決は早くなります。

*桃田選手は非常にハードなトレーニングを行っていると思いますが、世界の一流選
 手と互角以上に戦うには、更なるトレーニングが必要です。バドミントンの世界で一
 流選手になるためにはトップアスリートとしても一流の体力を有する必要があります。

ブラジルと東京オリンピックに出場し輝ける可能性がある桃田選手には、今後も是非頑張
って日本のバドミントン界を牽引して欲しいと思います。そのためには、今回の敗戦で発
見した課題を克服して欲しいと考えブログで述べさせていただきました。
読者の皆様の競技力向上のヒントになれば幸いです。

にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

--------------------------------------------------------------------------------
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを
開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。iino@quartz.ocn.ne.jp

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/16(月) 14:51:23|
  2. 技術
  3. | トラックバック:1
  4. | コメント:0

だれでもできるスマッシュノック

先日、ダブルスのレシーブ練習を行うのに椅子の上からラケットでスマッシュを打ち、レ
シーブする動画と解説文を公開しました。しかし、ハードルが高いと思っている指導者や
選手の方が多くいると思います。
では、手でシャトルを投げてレシーブ練習を行うのでしょうか? 実施された方は分かる
と思いますが、翌日、肩が痛くて痛くてたまりません。

そこで、今回は練習すれば、だれでもできるネット前からスマッシュを打つノック練習を
紹介します。スマッシュといっても正確にはプッシュです。しかし、レシーブする選手か
らみたらダブルスのスマッシュレシーブ練習になります。

<練習の目的>
ネット前からテンポの速いプッシュ(文中はスマッシュと表現)を打ち、レシーバーのレ
シーブ技術を向上させる練習です。
テンポの速いスマッシュを打つ目的は、レシーブした球を相手前衛にプッシュされて
もレ
シーブできるようラケットを素早く元に戻させることです。レシーブでラケットを振
り切 った反動でラケットを元に戻すことができるようにする練習でもあります。

レシーブの練習の順序
1. 一定のエリアにスマッシュを打つ
2. 利き手肩口から下のエリアにスマッシュを打つ
3. 利き手肩口にスマッシュを打つ
4. スマッシュを打つコースを2~3か所決めて打つ
5. スマッシュにドロップを入れて打つ
6. スマッシュにドロップとクリアーを入れて打つ

<スマッシュの方法>
◎シャトルを渡す人が鍵
 動画でフィーダーにシャトルを渡す人に注目してください。シャトルを15~20球左
手の前腕に載せ、左手の指でフィーダーが1球1球シャトルを捕りやすいようにフォロー
しています。右手中指と人差し指で、重ねた最後方のシャトルのシールの上を押してフィ
ーダーが一定の場所でいつもシャトルを捕れるようにしています。
フィーダーがシャトルを捕りに行くのではなく、シャトルを渡す人がフィーダーの左手
の中に自動的に入れることが、このノックが成功する条件です。

フィーダーがシャトルを探していると時間がロスするため、テンポの速いスマッシュを打
つことはできません。
右手と左手を入れ替えて行っても構いません。

◎フィーダーの技術
左手の中に入ったシャトルを右方向にスライドさせる。その際、シャトルが回転しないよ
う注意する。インパクト直前では、左手がラケット面に接触しないように素早く戻すこと
が必要です。
インパクトでは、ラケット面がシャトルのコルクの側面を打つ、もしくはコルクの側
面と羽根の側面を同時に打つとシャトルのコントロールが向上します。

ラケットのグリップは、フライパンを持つ持ち方と同じウエスタングリップです。
ドロップを打つ時は、インパクト直前でラケット面をやや上方向に向け、ラケットを減速
させる。クリアーを打つ時は、インパクト直前でラケット面をやや上方向に向けて打つ。
身長が低い人は、20~30㎝位の台の上に乗って行うといいでしょう。

【注意】
フィーダー及びシャトルをフィーダーに渡す人は、レシーバーがドライブで返球してきた
球が目に当たらないよう注意が必要です。

フィーダーとレシーバーの距離は近いため、フィーダーが打つスマッシュのスピードは、
速く感じられます。レシーバーがレシーブできるスマッシュスピードから始めましょう!

◆ネット前から打つスマッシュ(ノーマルスピードから途中でスローモーションになります)


◆ダブルスレシーブ練習レシーバーサイド


◆ダブルスレシーブ練習フィーダーサイド


選手も練習すれば簡単に出来るようになります。選手間でローテーションで練習できれば
いいですね!


にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

--------------------------------------------------------------------------------
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを
開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。iino@quartz.ocn.ne.jp

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/14(土) 08:00:00|
  2. ノック技術
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ハイバック改善法

今回は、女子中学2年生Y選手のハイバックのクリアーをハイスピードカメラで見てみま
しょう。見習うべき点と改善すべき点があります。読者の皆さんにも共通した内容ですの
で参考としてください。

◆ハイバッククリアー(ノーマルスピードから途中でスローモーションになります)


<見習うべき点>
◆運動連鎖ができています 
 ホームポジション付近からバック奥へ移動し運動エネルギーを発生。インパクト前に右
 足踵から着地し、右膝を曲げて床を強く押すことで、移動で発生させた運動エネルギー
 をスウィングする運動エネルギーに変換させています。また、床を強く押した際に発生
 した床からの反作用もスウィングするための運動エネルギーにプラスされています。
 右肘を後方(相手コート側とは逆方向)へ引き、その反動で右肘を前方へ出すことでラ
 ケットの軌道を大きくしています。その後、前腕回外⇒握っている親指でハンドルを押
 す、捻ることを行っています。インパクトでは、これらの増幅した運動エネルギーで最大
 加速度を得てラケットをスウィングしています。
 以上の動作を通して運動連鎖ができています。運動連鎖の説明は、2013年3月30日公開
 の「見よ!小1のスマッシュ」に記載しています。

◆各部位の動き
1. 右肘を下げて、脇をあけず後方へ大きく引く動作が素晴らしい点です。右肘を大きく
2. 後方へ引き、その反動で右肘を前方へ出すことで、ラケットの先端が大きな軌道を描
3. いていることが分かります。十分な体勢で遠くへ飛ばしたり、速いショットを打つた
  めには不可欠な動作です。
4. インパクト前後の上半身は、後ろに反らさないためスウィングスピードを速めること
  が出来ています。
5. テイクバックからフォロースルーまでのストロークが出来ています。
  下の図を参照。(ラケットの動きは簡略化しています)
  インパクト区間は、ラケットの並進運動で飛距離を伸ばし、打つコースの正確性を向
  上させています。
  テイクバックからフォロースルーまでのストローク全体を通じてラケットをスウィン
  グしながら180度近く回転させています。

  ストローク簡易図  

<改善すべき点>

◆移動
 ホームポジション付近からバック奥へ移動する際は、サイドステップで歩幅を狭くし移
 動しましょう。そして、最後の一歩で右足を大きく出して打つといいでしょう。

◆ラケットを立てて打つ
 Y選手の一番の課題は、インパクト時にラケットが寝ていることです(ラケットが床面
 とほぼ平行になって打っている)、そうするとドライブを打つストロークになっているの
 で相手コート後方まで飛ばすのが難しいと言えます。
 逆にラケットを立ててラケット面をやや上方向にしてインパクトすると高い放物線を描
 くのでコート後方まで飛ばすことができます。ドライブの打ち方では高い放物線を描け
 ません。
 (ラケットを立てるとは、床面に対してラケットが直角な方向を示すことをいいます。
  しかし、実際には直角に近い角度と理解しておいてください)

ラケットを立てて打つためには、
① リストスタンドした状態でインパクトすること。
② 右肘を曲げた状態をキープしてインパクトすること。
  理想的には①+②を同時に行うことです。
  しかし、シャトルの落下地点が体から離れた状態でインパクトせざるを得ない場合は、
  肘関節が伸びるので上記①だけでも実施することが必要です。

Y選手は、理解が速いので意識して練習すれば直ぐに出来るようになるでしょう!

<読者へのアドバイス>
 上記のストロークのイメージができない方は、フォアハンドに置き換えてイメージして
 みましょう!
 打点の高さは顔面から頭の少し上をイメージしましょう! それより上の打点で打てる
 ようでしたら回り込んでオーバーヘッドで打つことができます。
 打点を高くしようとして上半身が伸び上がって打つと速いスウィングが出来なくなりま
 す。

Y選手及びY選手のお父さんは、少しでも読者の皆様の技術向上に貢献できれば幸いとい
うことでビデオの公開を了承して頂きました。
ブログを通じてお礼申し上げます。ありがとうございました。

★このビデオは、カシオハイスピードカメラEXILIM EX-ZR400で撮影したものです。
 撮影中にノーマルスピードからハイスピードに切り替えることができる優れものです。

 カメラハイスピード 001
 
 

「質問などの連絡先」
ブログにあるメールフォームを利用して私宛にメールを送付すると最新コメント欄に内容
が掲載されてしまいます。また、私からの返信も最新コメント欄に掲載されます。
そこで、質問及び連絡は、iino@quartz.ocn.ne.jp へお願いします。

にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

----------------------------------------------------------------------------------------
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを
開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。iino@quartz.ocn.ne.jp

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/07(土) 09:00:00|
  2. 技術
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

ダブルスローテーション練習

コーチングセミナーサマーキャンプが先週終了しました。小・中・高・大学生・社会人の
たくさんの選手、指導者、父兄の方に参加して頂きました。お疲れ様でした。
セミナーの特徴は、優秀な指導スタッフが10名ほどいるため、私がやりたい内容を理解
してノック出しや技術指導を行えることです。非常に心強いスタッフです。
その中の2名がフィーダーを行った「ダブルスのローテーション練習」をビデオで紹介し
ます。

<練習の目的>
1名が相手の返球した短めのロビングに対してスマッシュを打ち、ネット前に詰めて行く。
ペアは、その動きを察知して空いているスペースを少しずつカバーしてゆく。結果ダブル
スのローテーションの練習となる。

<練習内容>
2名がトップ&バックで入り、相手が返球した少し短めのロビングをスマッシュする。コー
ト後方まで来たロビングに対しスマッシュを打った後は、ネット前に詰めて行かないが、
少し短めのロビングはスマッシュを打った後、ネット前に詰めて行くべきである。
スマッシュを打った球を相手がドライブへ返球してきたので、ドライブを打ち、さらにネ
ット前に詰める練習である。ネット前は、以下の選択肢を挙げて選手に判断させた。
① プッシュする
② ラケットを立ててプッシュとみせかけてネット際に返球する(体は突っ込みインパクト
③ 直前にラケット面をやや上に向ける)
④ 相手コート前衛と後衛の間にスライスクロスショットを打つ(ラケットを立てて入る)

<フィーダーの注意点>
実際の試合よりは少しテンポの速い球出しを行う。スマッシュを打たせる時は、やや低い
球を出し飛びつかせる。

<選手の注意点>
ドライブを打つ時に前に行きながら打ってはならない(瞬間静止してドライブを打つ)。
ネット前も横に移動しながらショットを打ってはならない。
動いている選手のペアでありスペースをカバーする選手は、試合と同じ意識を持ち的確な
位置取りを行うこと。

●フィーダーは指導スタッフの山中泰雄氏(画面左)と菅野元治氏(画面右)。
●モデルは4名共中学生。(男子は1年生と2年生、女子は2名共3年生)

■ダブルスローテーション練習(スマッシュ&ドライブ&ネット前)



この練習を行う前にプッシュ、ラケットを立ててプッシュと見せかけてネット際に返球す
る、スライスクロスショット、ドライブの技術練習を行っています。

ダブルスの試合は、テンポの速いラリーの応酬が多くあります。テンポの速いノックで対
応できるようにしておく必要があります!


「質問などの連絡先」
ブログにあるメールフォームを利用して私宛にメールを送付すると最新コメント欄に内容
が掲載されてしまいます。また、私からの返信も最新コメント欄に掲載されます。
そこで、質問及び連絡は、iino@quartz.ocn.ne.jp へお願いします。

にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。You Tubeを
  開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!

◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
   以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。iino@quartz.ocn.ne.jp

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/09/02(月) 08:00:00|
  2. 練習方法
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

プロフィール

Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

最新記事

カテゴリ

未分類 (16)
技術 (55)
セミナー/講習会 (84)
フットワーク (8)
愛用品 (9)
練習会 (6)
戦法 (9)
メンタル (2)
方針 (16)
練習方法 (33)
講義 (2)
トレーニング (9)
ウォーミングアップ (2)
ノック技術 (10)
練習計画 (7)
理論 (8)

月別アーカイブ

アクセスカウンター

最新コメント

コメントフォーム(質問・依頼は別途) 

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア

にほんブログ村 その他スポーツブログ バドミントンへ
にほんブログ村

最新トラックバック

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR