バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

どうしたらスタミナがつくの?

今回は、前回に続いての理論編です。前々回でバドミントン競技力の概念が理解でき
たと思います。前回は、コートを速く動けるようになるための練習とトレーニングを
説明しました。今回は、スタミナについて説明します。スタミナ向上については2015
年7月9日記事「スピードを抑えて練習する選手」、2015年3月16日記事「ダブルス全
面フリーノック」、2013年11月11日記事「打ち合いの練習でスタミナを向上させるに
は?」、2013年5月11日記事「終了は選手が決める!」、2013年4月27日記事「ラン
ニング神話から目覚めよ!」などで部分的に記載してきました。今回は、それらの総
論になります。
下の図は、スタミナを向上するために練習とトレーニングの内容を示したものです。

◆バドミントンのスタミナ向上
試合時のスタミナ向上

図の中の下部分が、基礎練習です。基礎練習のうち総合練習、部分練習、ノック練習、
フットワーク練習がスタミナ向上のための専門練習になります。
総合練習・部分練習は、打ち合いの練習ですが、打つショットやコース、打つエリア
などを指定して攻撃や守備のバリエーションを増やすことが狙いです。併せてシャト
ルを数個持ちラリーが途絶えても直ぐにシャトルを出し、ラリー時間を長く続けるこ
とで試合よりも運動強度を高め、スタミナを向上します。注意点は、手持ちのシャト
ルが途絶えたら必ず休息の時間をとりましょう。休息の時間をとることで、連続運動
ではなく間欠運動になり動いている間、スピードを上げる(運動強度を上げる)こと
が可能になります。この練習は、30分間続けて打ち合うようにしましょう。

スタミナ練習は、ノック練習とフットワーク練習があります。30秒から1分30秒間コ
ートを全速で動き、動いた時間と同じ時間を休息しオールアウトまで実施します。2
名1組で交互にコートに入って練習します。総合練習・部分練習・スタミナ練習は、
中学生になってから本格的に練習を行いましょう。小学生は、ある程度追い込んで練
習する必要はありますが、オールアウトまで実施するのは避けましょう!

専門トレーニングは、低負荷高回数実施する筋持久力のトレーニングです。中学生か
ら実施します。

チャンス球を飛びついてスマッシュを打つ、ネット際の球を飛びついてプッシュする、
シングルスでやっとシャトルに触ってレシーブした体勢から急激に立ち直るなどパワ
ーの断続的な発揮は、スタミナをロスします。これを解消するために筋パワーのトレ
ーニングが必要です。このトレーニングは、最大筋力向上のトレーニングと併せて実
施することで効果が増します。高校生から実施しましょう。

ミドルパワー(乳酸系)のトレーニングは、30秒から1分30秒間最大スピードで行うコ
ート外のトレーニングです。中距離ダッシュ、坂道ダッシュ、階段の上り下りなどが
代表的なトレーニング方法です。このトレーニングも試合を意識して運動と休息の比
率を1対1にして実施しましょう。本格的に実施する時期は、中学生からです。

これらの専門練習と専門トレーニングを総合的に実施することで、バドミントンのス
タミナが向上します。

<上記の練習・トレーニングを初めて取り組む方へ>
上記の練習・トレーニングは、選手個々の現在の能力を把握して、無理のない時間・
セット数・負荷を設定してから始めましょう。そこから長い期間をかけて徐々に時間
を増やしたり、負荷を上げていくことが必要です。


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  1. 2016/01/28(木) 08:00:15|
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どうしたら速く動けるの?

今回は、前回に続いての理論編です。前回でバドミントン競技力の概念が理解できた
と思います。競技力を構成する大きな要因の1つがコート内を速く動けることです。
速く動けるように
なるには、どのような練習とトレーニングを行ったらよいのでしょうか?
下の図は、コート内を速く動くための練習とトレーニングの内容を示したものです。

◆コート内移動スピード向上
コート内移動スピード向上

図の中の下部分が、基礎練習です。ゲーム練習、コート全面でシャトルを打ち合う総
合練習、コートの半分や4分の3などを使って打ち合う部分練習、選手を強制的に動
かすノック練習、フットワーク練習、苦手なショットが打てるようになったり、ショ
ットのコントロールを向上するための技術練習から構成されています。
これらのうち、ノック練習とフットワーク練習がコート内を速く動くための専門練習
になります。正しいフットワークをベースにしてコートを速く動く練習を行います。
コートを速く動く練習の条件は以下のとおりです。

◆コートを速く動くためのノック練習・フットワーク練習の条件
◎選手は、コート内を全速で動く
◎動いている時間は、10秒~20秒
◎運動と休息の時間比は、1対3以上
◎セット数は、4~6セットまで
◎週の実施頻度は、2回まで(2日連続で実施してはいけない)
 例:週1回をスピードノック練習、週1回をスピードフットワーク練習
 スピードフットワーク練習の代表的な例が、ブログでも紹介しています4点椅子タ
 ッチタイム測定や椅子を2つ使用して前後に速く動くスピード練習です。

専門トレーニングは、最大筋力向上のトレーニング、アジリティトレーニング、プラ
イオメトリックトレーニングがあります。
速く動くためには、筋肉が速く収縮し、大きな力を発揮する必要があります。また、
シャトルをやっと触って返球する際に体勢が崩れますが、その状態から立ち直りを速
くする必要があります。それらを達成するために最大筋力向上のトレーニングを実施
します。このトレーニングは、高校生になってから本格的に実施しましょう。

動き始めを速くしたり、方向転換を速くしたりするためのトレーニングがアジリティ
トレーニング(クイックネストレーニングを含む)です。足を細かく速く動かし、一
定方向やいろいろな方向へ素早く動く練習です。ラダートレーニング、アトミックハ
ードル(低いハードル)を使用したミニハードルトレーニング、ステップトレーニン
グなどがあります。このトレーニングは、小学生から実施しましょう。

つま先立ちで床を強く蹴って速く移動したり、動き始めや方向転換時に爆発的な力を
発揮するためにプライオメトリックトレーニングが必要です。代表的なトレーニング
は、縄跳びやジャンプトレーニングです。小学生からトレーニングを開始しますが、
着地の衝撃が大きくなるようなジャンプは避けましょう。

これらの専門練習と専門トレーニングを総合的に実施することで、コート内の移動ス
ピードが向上します。


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  1. 2016/01/21(木) 08:00:41|
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どうしたら強くなるの?

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
新年第1回目のブログ内容は、高校生のM選手からの質問に回答するものです。

M:最近、バドミントンが伸び悩みです。どうしたら強くなるのでしょうか?

飯野:少し大雑把な質問ですが、出来る限りわかりやすく説明したいと思います。
下の図は、バドミントンの競技力(戦う力・実力)を構成する要因を現した概念図で
す。この図は、現宮崎大学名誉教授でバドミントンコ-チングセミナー講師の廣田彰
氏と共に議論を重ね作成したものです。

◆バドミントン競技力
バドミントン競技力 

競技力の中心になるのは、「技術」「移動スピード」「スタミナ」です。
技術は、いろいろなショットを狙ったエリアやライン際などへ正確に打てる能力を言
います。しかし、対戦相手はエラーさせるように緩急をつけたショットを打ったり、
返球ショットやコースを制限させるショットを打ってきます。体勢が崩れて打ったり、
やっとラケットに触って返球してもコントロールされたショットを打てるようになら
なくてはいけません。また、よく打点はどこで打てばいいですか?という質問を受け
ます。私は、例えばクリアはどんな場面でも、この打点で必ず打ちなさいと言ったら
打てますか?と聞きます。質問者は打てませんと答えます。このことから分かるよう
に打点は、奥行と幅があり決して「1点」ではないと理解しましょう! また、余裕が
あるときは、自ら打点に変化をつけて打つことも必要です。技術練習は、小学生の段
階からいろいろなショットを自在に打てるように練習する必要があります。

移動スピードは、コート内を速く動くことができる能力を言います。試合が始まった
ら、いつもどんな時でも速く動く必要があるのかというとそうではありません。速い
タッチでリターンを速くしてプレッシャーを与えたい時やチャンスの時などに速く動
く必要があります。また、相手の厳しい攻撃に対する守備のときも速く動く必要があ
ります。
移動スピードは、動きはじめの速さ、移動局面の速さ、打った後の方向転換の速さか
ら構成されています。対戦相手が打つショットの予測能力も大きな要因です。
コート内移動スピードを向上するノックやフットワーク練習は、小学生の段階から実
施する必要があります。

バドミントンのスタミナは、ゆっくり動いて長く続ける能力をいうのではなく、コー
トを速く動いたり、大きなパワーを断続的に発揮し、短い休息時間を挟んで長く動き
続けられる能力をいいます。自身がゆっくり動こうとしても対戦相手のレベルが高い
と、速く動かざるを得なくなり、ラリー時間も長くなります。結果、運動強度が高く
なります。レベルの高いシングルスの試合では,最大心拍数の80~90%近くまで
上昇し、30分から1時間前後の試合を行います。このようなことからバドミントン
は極めてハードな競技と言ってもいいでしょう。スタミナを向上するノックやフット
ワーク練習は、中学生の段階から本格的に実施する必要があります。

これらの「技術」「移動スピード」「スタミナ」をベースにして戦略と戦法がありま
す。
<戦法が成立するためには>
相手は、フォア前への移動スピードが遅いので、バック奥⇒フォア前に打ったら試合
が有利に展開すると思っても、バック奥とフォア前に正確に打つ技術がなければ戦法
は成り立ちません。
ネット前の打点を上でとり攻撃しよう。という戦法を立てても、ネット前に速く移動
できないと戦法が成り立ちません。
対戦相手は自分より少しだけレベルが低いと思っていてもスタミナに自信がなければ、
3ゲーム目に入ることを恐れ無意識に単発勝負に出て負けてしまいます。
このように戦法は、「技術」「移動スピード」「スタミナ」をベースに成り立ってい
ることを理解しましょう。

試合を行う時、対戦相手の「技術」「移動スピード」「スタミナ」の能力とそれをベ
ースにした戦略・戦法と自身を比べれば勝敗は、すでに決定していると言ってもいい
でしょう。
これらが互角であれば最後は、心理が勝敗を左右します。

選手の競技力を向上する基盤となるのが、「栄養」「コンディショニング」「ライフ
スタイル」
です。
選手の基礎的諸条件として、才能・防衛体力・体質があります。
選手の競技力に大きな影響を及ぼす外的諸条件は、練習環境・家族の協力・職業・コ
ーチの指導力・用具
などがあります。

下の図は、現在⇒半年後⇒1年後と段階的に競技力が向上するイメージを表しています。

◆競技力の段階的向上
段階的向上

「技術」「移動スピード」「スタミナ」を向上する練習・トレーニングを継続的に実
施し、そのうえで戦法の幅が広がることをイメージした図です。その間、試合経験や
自信を得ることでも競技力は向上します。

さて、Mさんは、普段の練習やトレーニングで「技術」「移動スピード」「スタミナ」
を向上することを行っていますか? 
今一度考えてみましょう!


<お知らせ>
毎年3月に開催していました「小・中学生のためのスプリングキャンプ」ですが、会場
である千葉工業大学体育館が新築工事期間中のため、開催することができません。楽し
みにしていた選手・指導者の皆さん申し訳ございません。ご理解をお願いいたします。

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  1. 2016/01/13(水) 08:00:54|
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プロフィール

Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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