バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

見よ!カッキーのハイバッククリア【動画】

今回は前回に引き続きハイバッククリアの解説です。
今回のモデルは、カッキーこと柿沼隆馬さん52歳です。柿沼さんは、一昨年の全日本シニ
ア50歳以上シングルスでベスト4、昨年はベスト8に入り、より上位の成績を目指しています。
悩みは皆さんと一緒でなかなか練習時間を確保できない環境にあることです。
千葉県で20年前にスタートしたコーチングセミナーに10年ほど前から参加されており、通算
で20回を超える常連参加者の一人です。数年前にカナダモントリオールで開催したセミナー
には、指導スタッフとして参加して頂きました。随分前からセミナーの指導スタッフに入らない
かと誘っているのですが、ご本人は現役に固執しているため選手として参加されています。
ご本人いわく、セミナーで課題を見つけて今後に活かすことが参加理由だそうです。バドミン
トン理論と技術は熟知していますが、更なる向上心が勝っているからこそ継続参加されてい
るのです。

◆柿沼隆馬氏 
   カッキー

さて、その柿沼さんのハイバッククリアを解説しましょう!
今回は、運動連鎖(キネティックチェイン)の観点から解説します。運動連鎖とは、体の各部位
でスウィングするための動力源(運動エネルギー)を順番に発生させると共に増大させ、インパ
クト時に最大スピードでスウィングできるようにするための一連の動作をいいます。運動連鎖は、
2013年3月30日公開ブログ「見よ!小1のスマッシュ」に詳しく記載しています。

◆運動連鎖から見た各部位の運動エネルギーの発生
1. ホームポジション付近からサイドステップでバッック奥へ移動し運動エネルギーを発生させ
     ています。

2. 右足で着地し右足に体重をかけることでホームポジション付近から移動して得た運動エネ
     ルギーをラケットがスウィングする運動エネルギーに変換しています。

3. 右肘を後方に引き、引いた反動で右肘を前方へ出すことでストロークを大きくしています。
     このことが遠くへ飛ばす秘訣と言っていいでしょう。
     右肘を後方に引いた状態で肘を一旦止めておき、そこから再度スウィングを開始しないよう
     にしましょう。肘の動きは連続して動かしましょう!

4. 右肘を少し曲げた状態から、伸ばすことでスウィングスピードを増しています。 
   併せて前腕回外運動を行いスウィングスピードを増しています。
    回外回内
  
5. インパクト前後は、リストを立ててスウィングすることで前腕回外運動を強めています(スウ
     ィングスピードを増しています)。リストを立てることはラケットを立てることにつながります。
     ラケットを立てて打つことによりシャトルは高い放物線を描き相手コート後方まで飛ばすこと
     が可能になります。逆にラケットを寝かせて打った場合は、シャトルは高い放物線を描けな
     いので相手コート後方まで飛ばすことができなくなります。 
    リストを立てる

6. グリップは、サムアップした親指を中心にハンドルを捻ってラケット面を回転させてスウィング
     スピードを増しています。 
    親指中心でハンドルひねる
7. 右足を着地した後にインパクトすることを強く意識して実行しています。

8. インパクト後は、ラケットを振り切ります。 
    インパクトとはラケット面がシャトルに当たった瞬間をいいます。

以上の順番(並行して行う運動もある)の運動連鎖でラケットを最大加速度でスウィングし飛距離
を出しています。

◆柿沼氏のハイバッククリア(途中からスロー映像になります)


柿沼さんにハイスピードカメラ撮影後にご自身の映像を見てもらったところ“ラケットをもっと
振り切らなければならない”という自己分析でした。インパクトした時の体勢にもよるので何
とも言えませんが、ラケットを振り切っているほうだと思います。
ラケットを振り切ったら、反動でラケットが戻ります。ラケットを“振り切って⇒戻す”ことを強く
意識して練習しましょう!
柿沼さんのバックハンドクリアは、理想的な打ち方と言っていいでしょう!

さて、ハイバッククリアに関してセミナーのキャンプで質問があったので、ブログ上でも回答
します。
:ラケットをスウィングしてインパクト時にラケットを止めた方がよく飛ぶと教わったのですが・・・
:インパクト直前まで100%のスウィングスピードでスウィングして、インパクトで0%近くまで
減速することは不可能と言えるでしょう。インパクトでラケットと止めるのであれば、その前か
ら減速していると考えます。従って、インパクト時は、最大スピードでラケットをスウィングして
いないことになり、相手コート後方までシャトルを飛ばすことが難しくなります。
"ラケットは振り切りましょう!"

:右足の着地と同時にインパクトしろ! と指導されましたが・・・。
:運動連鎖の考えからすると理にかなっていません。車が動いていて急ブレーキをかけた
ら乗車している人は前方に転がります。車も人も同じ物体ですから同じ現象が起こります。
車の急ブレーキとは、コートで移動した後、右足で着地することと同じです。急ブレーキをか
けたら運動エネルギーは、腕がスウィングするための運動エネルギーに変換します。従って
運動エネルギーが腕に伝わった後にインパクトした方がいいわけです。右足を着地すると同
時に打つと運動エネルギーが腕⇒ラケットへと伝わる前にインパクトしてしまいます。
"右足を着地した後、タイミングよくインパクトしましょう!"


にほんブログ村バドミントンランキング参戦中 ←クリックすると他のバドミントンブログ一覧を見ることができます

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、
   以下のメールアドレスに問い合わせして下さい。質問も⇒ iino@quartz.ocn.ne.jp 

◎ブログに掲載した動画は一部を除きYou Tubeから直接見ることができます。
   You Tubeを開き「飯野佳孝」で検索してください。チャンネル登録歓迎!
スポンサーサイト

テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2014/04/07(月) 08:00:00|
  2. 技術
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<バドシューズ購入 | ホーム | 見よ!小2のハイバッククリア【動画】>>

コメント

二重振り子の原理の活用

二重振り子の原理は、制御が難しい運動連鎖(特に力のないバックは)をどうコントロールするかのキーとなる理論です。要は、関節を挟んだ各セグメントが体幹に近い方から、順に最高速に達しますが、体幹に近い方のセグメントの速度が0近くに失速することで、次のセグメントにエネルギーを引き継いで行くのです。実際の感覚では、各関節が打点に向かって、体幹から順に止めていく意識を持たないと、手前のセグメントに流されて、関節先のセグメントにエネルギーが伝わりません。結局、振り切っているけど、ラケットは、最高速度に達しないというのが、慣れてない人によくある現象です。お二人はその点、流石ですね。
  1. 2014/04/11(金) 23:31:07 |
  2. URL |
  3. イップ・チュン #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://iinoism.blog.fc2.com/tb.php/122-eb5976aa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

最新記事

カテゴリ

未分類 (16)
技術 (58)
セミナー/講習会 (89)
フットワーク (8)
愛用品 (10)
練習会 (6)
戦法 (9)
メンタル (2)
方針 (16)
練習方法 (36)
講義 (2)
トレーニング (9)
ウォーミングアップ (2)
ノック技術 (10)
練習計画 (7)
理論 (8)

月別アーカイブ

アクセスカウンター

最新コメント

コメントフォーム(質問・依頼は別途) 

名前:
メール:
件名:
本文:

フリーエリア

にほんブログ村 その他スポーツブログ バドミントンへ
にほんブログ村

最新トラックバック

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR