バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

超回復を利用した練習【質問】

バドミントンの指導を始めて4年目のA氏から質問が来ましたのでブログで回答します。

<質問>
完全休息日(1日OFF)を設けるのはどういった基準で設ければよいのでしょうか?
自分自身、中・高校とがっつり部活(バスケ)をやっていました。
練習を休ませることも大切だとわかってはいるのですが、休ませると衰えるのではないかと不
安です…
助言をいただければと思います。

【回答】
A氏は、中学生を指導し、練習は毎日行っているそうです。それでは、考え方から説明しましょう!
ハードな練習・トレーニングを実施すると体は疲労して機能が低下します。そこで適切な回
復期間を設けることで以前より機能が向上します。このことを「超回復の原理」といいます。

実施する練習・トレーニングにもよりますが、これを繰り返し実施することでコート内移動スピ
ードやスタミナが向上します。
回復期間は、個人差がありますが一般的には24~48時間前後と言われています。
練習・トレーニングは、運動強度や運動量が最大でハードに追い込む日と、運動強度や運動
量を抑えた日(イージーな日)を設けることによって初めて体力(コート内移動スピードやスタミ
ナ)が向上すると言っていいでしょう。

一方、毎日練習・トレーニングをハードに実施して選手を追い込んだらどうなるでしょうか?
怪我をしたり、病気になったりしますね!
また、週1回だけの練習だったらどうでしょうか?
現状を維持するのが精いっぱいになります。
練習は、ハード&イージーが基本です。イージーの中に完全休養日も含まれます。

サッカーのワールドカップを見た方も多いと思いますので、日本代表チームを例にして説明し
ます。
試合が終わった次の日は移動したり、ほんの軽く体を動かして回復を図りました。時には完全
に休む日もありました。それが負けたからと言って猛練習を行なったらどうでしょうか? 次の
試合では疲労困憊で動けなくなることが想像できます。

1日OFFを設ける基準は、サッカーの試合のように選手が疲労困憊になった次の日に実施し
ます。バドミントンでは、中学生・高校生はノックやフットワークでオールアウトまで実施して、
次の日を休養日にするか運動強度や運動量を極端に抑えた日にして回復を図ります。回復
日を設けることでコート内移動スピードやスタミナが以前より向上するわけです。
これを前もって予定しておくことで選手の競技力向上を図ることができます。
従って練習計画の作成が必要だということが理解できますね、

以下の図で具体的な例を挙げて説明します。
上段の図は、月曜日から日曜日まで毎日同じような練習・トレーニングを実施している例です。
毎日同じような練習・トレーニングが出来るということは選手をハードに追い込んでいないこと
が分かります。従って回復する日も設ける必要はありません。しかし、これでは体力が向上し
ません。
一方、下段は、週3回ハードな練習・トレーニングを行い、週2回は完全休養日もしくは運動量
を極端に落とした日を設けて回復を図っています。一週間にハードな練習を行う山が二つある
パーターンです。
ハードな練習・トレーニングを実施する日は、長い期間をかけ少しずつ時間、回数、セット数な
どを増やしていく必要があります。

◆超回復を利用した週計画
超回復を利用した週計画 

コートを使用できる時間や選手数などによって、このように理想的な練習を組むことは困難か
もしれません。そうすると、全員が同じ練習・トレーニングを実施するのではなくグループに分
けて実施するのも1つの方法です。例えば、Aグループは図の下段で実施、Bグループは木・
金曜日を運動強度、運動量を最大になるようにしてA・Bグループが一緒にならないようにし
ます。

さて、ハードな練習・トレーニングを実施していくと障害発生の可能性が増してきます。
大事な試合の直前に肉離れや慢性疲労による体調不良などが起ったら大変です。そういった
危険性を出来る限り回避するために、毎日、選手が体調管理表を記入して指導者に提出す
ることも検討する必要があります。

◆体調管理表 ←クリックすると見ることができ印刷やダウンロードもできます。
(体調管理表は、以前、全日本ジュニア研修合宿で合宿期間中に使用していたものです)
体調管理表 

さて、1週間に1日は完全休養日が必ず必要なのでしょうか? 
積極的休養(アクティブレスト)という方法があります。完全に横になって休むより、適度な運動
をして血液循環をよくして疲労回復を図るというものです。適度な運動とは、ジョギングやウォ
ーキングが一般的ですが、バドミントンでは動きを少なくした打ち合いや技術練習などを短時
間行ってもいいでしょう。
しかし、選手の精神疲労という観点から見たら1年の中で、ある期間中は週1日の完全休養
日及び、1週間程度の練習OFF日は必要だと考えます。

[毎週試合がある場合]
一定期間毎週試合があり、毎試合が精神共に疲労困憊になる場合は、試合の翌日積極的
休養で軽めに体を動かし、その翌日完全休養日とすることが多くあります。次の試合まで完
全に疲労を取り除く必要がある場合の例です。


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Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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