バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

練習の順番【質問】

男子高校生のK選手から以下の質問がありましたので、ブログで回答します。

<質問>
バドミントンでトレーニング(縄跳び、ダッシュ、等)などは練習の初めの方か、最
後にやるのかどちらがいいのですか? 練習の初めにやると、そこで体が疲れてきてし
まいシャトルを打つ時に集中力が続かないので、自分は練習の最後にやる方がいいと
思います。

<N選手とのやり取りの内容>
飯野:普段の練習内容を教えてください。
K選手:週3~5回は以下の練習内容です、重要試合の1ケ月位前まで実施します。
① 15分間ビルドアップ走
  最初はスローペースで、徐々に走るペースを上げていくトレーニングです。
② 30mのダッシュなど
 1往復×3セット、2往復×2セット、3往復×1セット、うざき跳び2往復、けんけん片
   足1往復ずつ、手押し車2往復、サイドステップ2往復、クロスステップ2往復

   休憩5分

③ 指示出しフットワーク20×3セット
④ 指示無しフットワーク20×3セット
⑤ 基礎打ち15分

   休憩5分

⑥ ドロップ、スマップ交互50本連続
⑦ N字ノック16本×5セット
 フォア後→バック前→バック後→フォア前、フォア後→フォア前→バック後→バッ
   ク前のようにN字に動くノック練習。後方スマッシュでネット前はプッシュです。
⑧ パターン練習30分

   休憩5分

⑨ シングルスの試合(2試合)

飯野:縄跳びは、いつ実施しているのですか?
N選手:週2回ほど15分間ビルドアップ走が終わってから、二重跳びを1,000回行い
ます。
飯野:筋力トレーニングは、実施しているのですか? 
N選手:週2回程実施しています。実施する順番は決まっていません。
飯野:試合を最後に行いますが、選手は余力があって行っているのでしょうか?
N選手:選手全員ほぼバテています。

<回答>
3つの観点から回答します。
1.エネルギー供給には限度がある
バドミントンで動き続けるためのエネルギー供給には限度があります。エネルギー源
の中心は糖で、バドミントンのような運動強度の高い練習・トレーニングでは、約90
分で枯渇してしまいます。練習時間が経過するに従い、体力や集中力が落ちて行きま
す。従って、練習の最初で集中力のある時間帯で何を行ったらいいのか考えることが
重要です。重要試合が近い時期は、シャトルを打ち合う総合練習や部分練習、ゲーム
練習などを練習の前半に行うべきです。重要試合から随分と遠ざかっている準備期
【トレーニング期】は、N選手が上記で行っているトレーニングを前半に行ってもいい
と思います。上記練習は、重要試合の1ケ月前まで行っているとのことですので微妙な
ところです。私でしたら重要試合の1ケ月半~2ケ月前には、シャトルを打ち合う練習
を前半に行うでしょう。

2.順番を考える
練習・トレーニングを効率よく実施するには、順番が重要です。大雑把ですが一般的
には、スピード系⇒スタミナ系⇒筋系(筋力トレーニングなど)の順番で行います。
スピード系を実施しない日は、スタミナ系⇒筋系の順で行います。スタミナ系を実施
しない日は、スピード系⇒筋系の順で行います。筋系を実施しない日は、スピード系
⇒スタミナ系で実施します。N選手が実施している練習内容は、スタミナ系の練習・
トレーニングが中心で随分と偏っています。

3.バドミントンの競技力を構成する3つの要因
バドミントンの競技力を構成する3つの要因は、「技術」「スピード」「スタミナ」
です。
その内の技術ですが、技術練習を実施していないので技術をどうやって習得するのか、
どうやってシャトルのコントロールを向上するのか疑問です。現在練習の最後に2試
合を行っていますが、その代わりに技術練習を行ってもいいでしょう。
スピード練習を行っていません。アジリティトレーニングやクイックネストレーニン
グ、フットワークやノックによるスピード練習を行っていません。ダッシュを行って
いますが、コート内移動スピードを向上するには、バドミントンの動きで行う必要が
あります。
スタミナ練習は、フットワーク練習、打ち合いの練習、ノック練習は行っていますが、
中途半端です。スタミナ練習は、オールアウトまで実施しないと効果が半減します。
また、⑧パターン練習が終わった後、バテている状態で試合を行っても集中力がない
状態で行っているため成果を望むことは出来ないでしょう。

◆実施してはいけないトレーニング
うさぎ跳び30mを2往復行っていますが、うさぎ跳びは、腓骨の疲労骨折、半月板損
傷、オスグッドシュラッター病などを発生する可能性があることから実施は避けるべ
きです。
うさぎ跳びの動作とバドミントンの動作に関連性もありません。従ってなぜ実施する
のかの説明にも困ると思います。

<総括>
重要試合から遠ざかっていてトレーニングを中心に行う時期でしたら、練習の前半に
縄跳びやダッシュを行ってもいいでしょう。しかし、重要試合に近づくに従い、シャ
トルを打ち合う練習を前半に行い、縄跳びやダッシュは練習の後半から終盤にかけて
行うべきです。
N選手は実施している練習・トレーニング内容を根本的に見直す必要があります。
しかし、練習内容は、指導者が計画し実行するので、N選手を指導されている指導者
の問題です。指導者が、見直す機会があればいいですね!

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Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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