バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

対戦相手の構えをみる

B選手から以下の質問があり、やり取りしましたので、ブログで紹介します。

 

B選手:シングルスやダブルスで後方からスマッシュを打つ時に、相手の構えを見て
左右どちらかに打つのか決めようとしています。

飯野:それはどういう目的ですか?

B選手:対戦相手の構えている逆をつくためです。

飯野:対戦相手はそれを逆手にとってフォアで構えておいて、バックに来るのを待ち
構えていたらどうですか? そんなことをする選手はおそらくいないと思いますが・・・。

私は、インパクト前に相手の構えやポジションを見てコースを変えたり、ショットを
変更することはできないと思いますし、実行することはリスクが大きいと考えます。

B選手:それはどうしてですか?

飯野:例えばスマッシュを打つ直前に相手の構えをみて、スマッシュを打つまでの時間
は、状況によって少し違うと思いますが、1秒以内だと推測します。

2つの選択肢があり、どちらかを選択する場合の選択反応時間は、約0.3秒と言われ
ています。もし、左右どちらかを選択し反応するのではなく、判断して動作を変更する
場合はもっと多くの時間を費やすはずです。

B選手:反応ではなく判断する場合は、物理的に無理だということですね!

飯野:検証したわけではないので、絶対無理だとは言い切れませんが、リスクが伴うで
しょう! スマッシュを打つ前は、シャトルを中心視でみて、対戦相手を周辺視でみる
と思います。周辺視とは、
視野の周辺部に対する視力をいい、ある一点を凝視したとき、
その周辺の部分を見る機能で、中心部に対するよりも視力が悪く、色覚も弱いとされて
います。従って以下のような疑問が生じます。

周辺視でシャトルを見て判断できるのか?

判断するためには中心視で対戦相手をみる必要があるのではないか? そうすると周辺
視でシャトルを見て打つとスウィートスポットから外れて当たる可能性があるからです。

また、別の考えでインパクト前は中心視で対戦相手をみて、その後、すぐに中心視で
シャトルを捕えスマッシュの動作に入る。しかし、この行為は、瞬時に視線を変更する
ため、非常に難しいことを行おうとするわけです。

B選手:いずれにしても、ショットのコントロールが乱れるということですか?

飯野:そうです。また、極限状態に近い試合の中でインパクト前に対戦相手の構えをみ
る余裕はないでしょう。

極論を言えば、対戦相手がどう構えているかはどうでもいいと考えるべきです。他に集
中すべき点が多くあるのではないでしょうか! 

B選手:ダブルスでスマッシュを打ってレシーブがカウンターになった場合はどうですか?

飯野:対戦相手が構えたところに打ってしまってカウンターレシーブされた場合ですね。
その場合は、次からそこへは打たないよう修正するようにしてはどうですか? 対戦相
手は、レシーブの構えを状況によって変更することはないと考えています。

B選手:飯野さんは、試合や練習中に対戦相手の構えや位置を見ないのですか?

飯野:見ません。シングルスでのポジションを考えると、対戦相手は必ずホームポジション
付近にいます。対戦相手が打った後、ホームポジションへの戻りが遅く、ほとんど、その
エリアから動かないときは別ですが。

どのように構えるかは対戦相手の問題であり、気にはなりません。

B選手:よくわかりました。ありがとうございます。

 

B選手が考えていることは、選手なら一度は考えることのようです。自分が打つ前に対
戦相手の情報を得たいということは分かります。しかし、シャトルを打つ動作と、視覚で
対戦相手の情報を得て動作を修正する行為の2つをほぼ同時には行うことは、人間の情報
処理能力の観点からみて不可能に近いと考えます。

皆さんは、どう考えますか?

 

 

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テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/03/09(土) 19:06:17|
  2. 技術
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

寸止め

なるほど!
相手が速いスマッシュのレシーブだけを意識している時、スマッシュを寸止めして、ネット前に落とすのはできそうな気がしました。打つのは難しくても、止めるのはできるかなと、まだ未体験ゾーンですが、思いました。
それでも、相手ではなく、自分の意思でラリーを続けていくのが、したいバドミントンなので、とても参考になりました。ありがとうございます。
  1. 2013/04/02(火) 03:42:36 |
  2. URL |
  3. ささかま #-
  4. [ 編集 ]

ささかま様、コメントありがとうございます。コメントの中でスマッシュを寸止めして~とありましたが、おそらくスマッシュと見せかけてドロップを打つことと解釈しました。ドロップの技術は次回掲載予定です。ご期待ください!
  1. 2013/04/02(火) 09:07:13 |
  2. URL |
  3. 飯野 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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