バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

終了は選手が決める!

トレーニングを実施するとき、チーム全員が同じ回数やセット数で実施している場合が多くあ
ります。果たしてトレーニング効果があるのでしょうか?

Y中学バドミントン部にはスタミナのあるA選手と、スタミナがあまりないB選手がいます。
今日は、練習の終盤にバドミントンのスタミナ向上のためのフットワークを実施しました。動く
コースと打つショットを指示者が指示して30秒動きます。

動く時間と休息の時間の比は、1対1、30秒動いて30秒休息することを繰り返しました。

セット数は10セットです。

 

結果、練習の終盤に行ったフットワーク練習にも関わらずスタミナのあるA選手は、余力を残
して完遂しました。

しかし、スタミナのないB選手は、チームメイトやコーチの視線を意識し、スピードを落としなが
ら10セット終了しましたが疲労困憊です。

果たして、このフットワーク練習は、両選手にとって効果があったのでしょうか?

セット数を決めて実施することに効果があるのでしょうか?

 

体力のある選手は、その体力に合わせて多くの回数やセット数を行わなければなりません。

体力があまりない選手は、その体力に見合った回数やセット数を行うことが大原則です。

従ってチーム全員が同じ回数やセット数を実施しても、各選手の効果は半減してしまいます。

 

それでは、フットワークやノックにおけるスタミナ向上のための条件を整理してみましょう!

バドミントンでスタミナを向上するための練習・トレーニングは「バドミントンの動作で速く長く動き、
短い休息を挟み、繰り返し実施することで乳酸を大量に生成し、それに体を適応させるようにす
る」ことを「ランニング神話から目覚めよ!」で述べました。

そこで、スタミナを向上するための条件を以下に説明します。

 

1.乳酸を大量に生成するために30秒~1分30秒最大スピードでフットワークやノックを行う
    必要があります。解糖系(乳酸系)のトレーニングを行うわけです。Y中学では30秒間最大
    スピードで動くことにしました。

 

2.運動と休息の時間を1対1とすることの背景は、バドミントン競技は間欠運動であり、非常
    にレベルの高い試合では、動いてる時間とシャトルを拾って構えるまでの時間が1対1近く
    になるためです。

 

3.それと非常に大切なのが「これ以上できなくなるまで」専門用語でいうと「オールアウトまで
    行う」ことなのです。呼吸が苦しくなってできなくなるまで、足が動かなくなるまで実施するこ
    とが条件です。最大心拍数の70~90%以上の運動強度で動き、運動と休息の時間を1対
    1で行っていけば当然オールアウトを迎えます。

 

4.フットワークやノックでスタミナ練習を行う場合は、週2回、多くて週3回までとしましょう! 
    それ以上実施するとオーバーワークになり怪我や体力低下が起こります。

 

注】選手は、いきなり上記の条件で実施することは出来ないので、動く時間を短くし休息時間
     を長くするなりして、長い期間を要して徐々に実施できるようにしましょう。

     また、小学生は上記条件をそのまま適用する必要はありませんが、ある程度の運動
    強度は必要であり、運動時間と休息時間なども考慮する必要があります。

 

このように考えるとA選手はオールアウトまで実施していません。物足りないスタミナ練習になっ
てしまいました。

一方、B選手はスピードを落として最後まで実施しましたが最大スピードで行っていないため効
果があったとは言いづらい内容です。

 

両選手及びチーム全員に効果のあるスタミナ練習は、セット数を決めず「最大スピードで動き、
オールアウトまで実施すること」になります。すなわち
終了する決定権は選手自身にあるの
です

 

しかし、注意する点があります。

1.選手が自分自身で追い込みすぎてしまう可能性があります。指導者やチームメイトは選手
    を観察しておき、選手が終了を告げる前にストップをかけることも必要です。また、記録をと
    っておくとおおよその目安が分かります。

 

2.週の練習量や疲労度合、フットワークやノック練習を行う前までの練習量によってオールア
    ウトに至るセット数が違ってくることを理解しましょう。疲労が著しい場合は、フットワークや
  ノック練習自体を中止することも視野に入れておきましょう。

 

いやいやうちのC選手は、これ幸いにすぐに終了します。という声が聞こえてきそうですね。C
手にスタミナ練習の背景を説明し納得してもらう必要があります。理解したにも関わらず、すぐ
に終了する選手は、回数やセット数を決めて行っても同じ結果になるでしょう。


さて、このように考えると終了する決定権を選手自身に任せることは、フットワークやノック練習
だけに当てはまるのでしょうか?

 

・筋持久力トレーニングの負荷、回数やセット数の設定

・バドミントンのトレーニングで必須である縄跳びの回数やセット数の設定

・ダッシュや階段昇り降りの回数やセット数の設定

なども当てはまります。

このようにして実施すると、選手はやらされている感が少なくなるのではないでしょうか!


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◎私の指導を希望される選手やチームもしくは講習会開催、合宿指導の希望がありましたら、以下のメールアドレスに
問い合わせして下さい。

iino@quartz.ocn.ne.jp

指導対象:小学生・中学生・高校生・大学生・社会人及び指導者

指導メニュー:技術指導・技術分析・技術理論・戦法を達成するためのノック練習・シングルス総合練習&部分練習・
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テーマ:バドミントン - ジャンル:スポーツ

  1. 2013/05/11(土) 09:00:00|
  2. トレーニング
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

ご無沙汰してます・・・

ご訪問ありがとうございました。
ご質問くださったブログの方にコメントさせていただきました。素人の感じ方ですので是非飯野先生の見解をお聞かせくださいませ。
  1. 2013/05/15(水) 02:18:44 |
  2. URL |
  3. kyororin55 #-
  4. [ 編集 ]

肩甲骨を動かす?

kyororin55様 飯野です。ご連絡ありがとうございます。ストロークで肩甲骨を使いましょう。という意味がよくわかりません。肩甲骨は骨ですので骨自体が動くことはないと思います。表現された背景をご教示頂ければ幸いです。
  1. 2013/05/15(水) 09:32:52 |
  2. URL |
  3. 飯野佳孝 #-
  4. [ 編集 ]

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プロフィール

Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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