バドミントン飯野佳孝イズム

選手を強くしたい指導者と強くなりたい選手のためのブログです。

高校生シングルスで攻撃だけしたい

高校生のM選手(男子選手)は、県大会シングルスで優勝して全国大会に出場したい
と願っている。昨年は残念ながら3位だった。M選手に勝って優勝したS選手は、M
選手と実力的には同程度のレベルである。

M選手は、中肉中背でスタミナがありスマッシュが速い。今までレシーブが弱点だっ
たが集中して練習したため上達した。

M選手は、どうしてもS選手に勝ちたいために私に相談があった。

 

飯野:貴方のプレーを見ているとバックバウンダリーラインからでもスマッシュを打
ち、
ネット前では、いつも出来る限り前の打点で打っているように見えますが?

 

M:ラリー中は常に速いショット(速いスマッシュ、速いカット)を打ち攻撃しよう
とします。さらに、シャトルに速くタッチし速いリターンで攻撃することを実行して
いるつもりです。(以上M選手の「攻撃」の定義)

そうすることによって試合で主導権を握り勝てるからです。

 

飯野:S選手との試合でも同じように攻撃だけしようとしているのですか? バック
バウンダリーラインからスマッシュを打っても決まる確率は低いのではないでしょうか?

 

M:そうなんです。スマッシュは余り決まりません。逆に甘い球を上げるとボディに
スマッシュを打たれて決められてしまいます。そうするとサイドラインに打たれるス
マッシュもエラーしてしまいます。

 

飯野:ボディに打たれたスマッシュをレシーブする練習を行う必要がありますね!

 

M:はい。

 

飯野:S選手に負けるのは原因があるはずです。貴方は常に攻撃しようとすることに
問題があると思います。対戦相手の競技レベルが貴方よりずいぶんと低い選手なら攻
撃を中心に行うことができますが、同じようなレベルですと対戦相手からも同じ割合
で攻撃されると考えることが妥当です。

攻撃だけしようとして実行すると、相手にレシーブされラリーがつながると怖くなり
ませんか?(文中の攻撃=M選手の攻撃の定義を言う)

 

M:非常に怖くなり焦ってきます。

 

飯野:ネット前で相手選手が返球したやや甘い球を後方へ低いロビングで打つと、コ
ート後方へ出してしまうことが多いですね。これもラリーを決めたいという意識が強
いからなのか、焦りからなのか分かりませんがよく目立ちます。

それでは少し、考え方を変えてみましょう。

対戦相手のバックバウンダリーラインやサイドライン、ネット際へ正確に返球するよ
うにしてラリー展開しましょう。そして、チャンスの時に速く動いて攻撃する。特に
対戦相手がネット前から打つ甘いロビングに対してスマッシュを打つことを意識した
らいいと思います。

 

M:常にスマッシュを打つことだけを考えず、ラリーの中でチャンスのときに速く動
いて厳しいショットを打つということですね。

 

飯野:そうです。S選手に弱点があれば徹底的にそこを突くべきです。また、S選手
の返球コースを限定したら、それもチャンスと考え速く動いて厳しいショットを打ち
ましょう。

それと常に速くシャトルにタッチして返球しようとしていますが、スピード(コート
内移動スピード)だけで勝負しようとすると貴方よりスピードのある選手には絶対に
勝てなくなります。

いつも速く動いて速くシャトルにタッチして素早いリターンを行うのではなく、十分
な体勢でシャトルを捕えたら打点に奥行をもたせる必要があります。

 

M:どうしてですか?

 

飯野:対戦相手からみると、いつも同じタイミングで返球するので動きやすいのです。

また、対戦相手の足を一旦止めさせるようにしましょう! 特にシングルスではネッ
ト前から打つときに「打点を遅らせる」「間を置いてから打つ」ことで相手の足を止
めさせることができます。

 

M:対戦相手は、僕が何を打ってくるのか一瞬待つため足が止まるのですね! 速く
シャトルにタッチするだけではいけないのですね。一本調子ではなく、打つタイミン
グを遅らせたり、相手の足を一旦止めさせるなりして揺さぶりをかけることも必要だ
ということですね!

 

飯野:バドミントンは、いろいろなショットを打って対戦相手のエラーを誘うスポー
ツです。スマッシュを打つことや、出来る限り速くシャトルにタッチして打ち返すこ
とだけが攻撃ではないのです。正確に相手コートのエリアやコースを狙うことや、
簡単にエラーせずにラリーをつなげることも攻撃していることになります。

 

M;難しいですが、考え方を変えてやってみます。

 

注>M選手へのアドバイスは全ての選手に当てはまるものではありません。年齢や競
技レベル、プレースタイルによって異なります。今回は、1つの例として参考にして
ください。

 

<コメント>
今回の話は戦法的な内容になりましたが、試合結果は、戦法だけで決まるものではあ
りません。戦法を達成するためには、技術・コート内移動スピード・スタミナが高い
レベルで必要です。それらを日々の練習・トレーニングで総合的に向上してゆきましょう。

 

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Author:飯野佳孝
●主な著書&DVD制作
バドミントン教本「基本編」
バドミントン教本「応用編」
バドミントン教本「Q&A」
DVD見てうまくなるバドミントン教本
目でみるバドミントンの技術とトレーニング
「ナイスショット勇羽」原作者 他
●NHKスポーツ教室 企画・解説・指導
2001年・'02年・'03年・'05年
・'06年・'07年・'09年・'10年
●コーチングセミナー専任講師
●全日本ジュニア研修合宿指導委員長
1992年~2007年
●選手としての主な成績
デンマークオープンダブルス優勝 1979年
全英選手権ダブルス3位 1979年
カナダオープンダブルス優勝 1977年
 ペアは全て土田証雄氏

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